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これまでの知っとく情報

 いつも、資産運用支援センターのホームページをご覧頂きありがとうございます。 夜になると草むらからは虫の音が聞こえるようになり、少しずつ秋が深まってきています。

 昨今、団塊の世代の方々が長年勤めた会社を早期退職し、その退職金で新たに事業を始める、いわゆる法人設立が増えてきております。こうした資産運用の形態が増える一方で、税務上の勘違いなどからトラブルも増えてきております。そこで今回の知っとく情報は、「資本的支出と修繕費」についてご紹介したいと思います。

  <ソフトウェアに係る修繕費の取り扱い>

資本的支出と修繕費ってどう違うの?!

 ○○○○株式会社(以下、当社という)は、人材派遣業を営んでおり、社員及びスタッフの勤怠管理のためのソフトウェアを使用しています。当社は、このソフトウェアを利用して、勤怠管理や給与計算、有給休暇の管理、社会保険、雇用保険等の手続きを行っています。

 ところが、2015年10月からマイナンバー制度が始まり、今後は社員やスタッフのマイナンバーを収集し管理していくこととなり、従来のソフトウェアのプログラムを変更する必要が出てきました。当社は、そのためソフトウェアを開発する会社に費用55万円を支出して、このプログラムを変更する費用を修繕費として処理しています。

税務署の見解は?!

 プログラムの変更により、既存のプログラムではマイナンバーに対応しておらず、使えなくなったソフトウェアが再び使えるようになったことから、このプログラムの変更に要した費用は、ソフトウェアの機能を向上させるための費用に該当する。よって、このプログラムを変更する費用は資本的支出として処理するのが妥当である。

会社側の主張は...

 プログラムを変更しても、このソフトウェアは依然と同じ機能しか有していません。よって、このプログラムを変更する費用は修繕費として処理するのが妥当である。

税務判断の分かれ道

 残念ながら今回のケースでは会社側の主張は誤りで、税務署の見解である資本的支出に該当します。ソフトウェアについて、プログラムの変更に要した費用が資本的支出なのか?修繕費なのか?その判定基準は原則として他の減価償却資産の取り扱いと変わりません。

 利用可能期間を延長したり、価値を高めたりする費用は資本的支出に該当し、通常の維持管理や原状回復に係る経費は修繕費に該当します。


①修繕費に該当するケース

 ソフトウェアのプログラムの変更を行った場合、その変更がプログラムの機能上の障害の除去、現状の効用の維持などは修繕費に該当。


②資本的支出に該当するケース

 変更が新たな機能の追加、機能の向上(バージョンアップ)に該当するときは、資本的支出に該当。


③ソフトウェアの取得価額となるケース

 既にインストール済みのソフトウェアの仕様を大幅に変更して、新たなソフトウェアの製作に要する費用は、ソフトウェアの取得価額となります。


以上のことから、今回のケースではマイナンバーが全国民に割り当てられるという外的な事情に対して、現状のソフトウェアの機能の向上を図るために要する費用なので、資本的支出に該当することになります。

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資産運用

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